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刀 土州住左行秀作之 安政三年二月日

品番 A360501
 
銘文 土州住左行秀作之
   安政三年二月日
Sign     Dosyu jyu Sa Yukihide Tusuru kore
          Ansei 3 nen 2 gatsuhi
 
価格 売却済
price     sold
 
鑑定 財)日本刀剣保存協会 重要刀剣
Certif    [N.B.T.H.K]                 Jyuyo Touken 

鞘書 田野邉道宏先生鞘書
 
 
登録  兵庫登録 昭和26年8月交付
 
寸法   長さ 2尺7寸3分(82,75cm)   反り 14㎜  目釘穴 1個  
        元幅 2,9mm 先幅 18,5mm 元重 8,0mm
Size       Blade length  82,75cm     Curvature 14mm   Mekugi 1Hole
 
国   土佐国   
Country    Tosa
 
時代   安政三年
Period   AD1856
 
形状   鎬造り、庵棟、棟のおろし急、身幅重ね尋常にして、長寸、元先の差がつき、身幅の割に鎬幅広く、鎬高い、重ね厚く、反り浅めにつき、中切先
 
鍛え   小板目肌よく詰み、杢、流れ肌交じり、地沸微塵に厚くつき、地景細かに入り、かね冴える
 
刃文   中直刃を基調に小互の目交じり、所処連れ、小足入り、匂い深く、沸厚くつき匂い口明るくさえる。
 
帽子   直ぐに小丸に返る。
 
中心   生ぶ、刃上がりこころの栗尻、鑢目筋違いに化粧つく
 
拵    無
 
白鞘  有
 
 
解説
 左行秀は伊藤又兵衛守重の嫡子として文化十年筑前国で生まれてた。そして自ら筑前左文字三十九代目を以て任じており、彼の作刀にはそれを刻銘したものがある。天保元年出府し、細川正義門人、清水久義に技を学び、弘化三年、行秀三十四歳の時、土佐藩工関田真平勝弘の勧めによって土佐に下った。安政二年十月土佐藩工となり万延元年の終わりから文久二年の初めころ、再び江戸に上がり深川砂村の土佐藩邸に居所を構えて作刀する、慶応三年板垣退助との不和がもとで、同年夏土佐に帰り、この後より東虎と銘している。
 左行秀は新々刀を代表する刀工で、新々刀最上作に位列されている。本作は小板目肌よく詰んだ地鉄に杢・流れ肌交じり、地沸が微塵につき、地景が細かに入り、刃文は中直刃を基調に小互の目交じり、所々連れ、小足入り、匂深く、沸厚くつくなど典型的な出来を示す。長寸で重ねの厚い体配で、それにもかかわらず破綻がなく巧みに仕上がっている。行秀の高い技術うかがえる大作である。
  

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